色彩検定1級2次試験の不安を解消します!実際に受けてみた感想とアドバイス

色彩検定1級に向けて勉強中のみなさん、はかどっていますか?
色彩検定1級でもとりわけ厄介なのが、2次試験です。
2次試験は筆記に加えて実技の問題が出題されるため、しっかりとした試験対策をする必要があります。
しかし、1級は受験者数が多くないこともあり、特に2次試験の情報はネットで探してもかなり少ないです。
私は2024年冬季に色彩検定1級を受験しましたが、当時も情報が少なく不安要素がかなりありました。
そこで本記事では、2024年の色彩検定1級試験に合格した私が実際に受けてみてわかったことを解説していきます。
私が試験前に不安に思っていたことをひとつずつ解説していきますので、試験前に不安解消したい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
色彩検定1級2次試験について
色彩検定1級2次試験は、2級までや1級1次試験とは異なる形で実施されます。
試験時間 | 90分 |
試験方式 | 記述式(一部実技) |
合格ライン | 200点満点中140点前後 |
受験地 | 札幌市・仙台市・東京23区・金沢市・名古屋市・大阪市・広島市・福岡市 |
※2025年時点。
特に注意したいのが、受験地です。
1次試験は全国各地に試験会場が設置されますが、1級2次試験の会場は8箇所のみとなっています。
お住まいの近くに会場がない場合は遠征することになるので、交通手段の手配などは早めに準備しておくことをおすすめします。

ちなみに私は東京23区を受験地に選び、会場は立教大学でした。
色彩検定1級2次試験における不安点と解説
それではここから、私が1級2次試験を受けるにあたり不安に思っていたことをひとつずつ解説していきます。
- 効率のいい解き順と実際にかかった時間
- 新配色カード199aのリニューアルについて
- カラーカードを貼る枠のサイズについて
- のりの種類について
- PCCS近似値について
- 自分の回答をメモして持って帰る方法
これから受験するみなさんの安心材料になれば幸いです。
①効率のいい解き順と実際にかかった時間
2次試験には、実技問題も多く出題されます。
カラーチップを切り貼りするのは思いのほか時間がかかる場合があるので、90分という限られた時間の中でいかに効率よく問題を解くかが大切になってきます。
2次試験の大問ごとの構成は以下のようになっています。
①視感測色 | 実技 解答用紙のカラーチップを貼る |
②XYZ表色系 | 筆記 色の表示-XYZ表色系から出題 |
③配色(慣用色) | 実技 新配色カード199aを貼る |
④配色(配色イメージ) | 実技 新配色カード199aを貼る |
⑤景観色彩 | 筆記 景観色彩から出題 |
※2024年の場合。内容は変更になる可能性があります。
私は以下の順番で進めました。
- ①筆記問題を解く
- ①カラーチップを切りあたりをつける
- ②筆記問題を解く
- ③実技問題を解き、答えを記入
- ④実技問題を解き、答えを記入
- ⑤筆記問題を解く
- ①カラーチップを貼る
- ③見直ししてからカラーカードを切って貼る
- ④見直ししてからカラーカードを切って貼る
- 全体を見直しする
- 答えを縮小版に書き写す
※丸数字は大問のこと。
頭から順番に解いていき、カラーチップやカラーカードの切り貼りは一通り解いてからまとめて行いました。
手順ごとに分けることで、1問ごとに答えを記入→カラーチップを切り貼りという手順で進めるより効率よく進められたと思います。
また、問題を解きながら使うカラーカードを新配色カード199aから探して出しておきました。


使用する色が感覚的にわかるので、違和感のない配色かどうかを確認しながら進められる点がメリットでした。
私が試験本番でかかった時間は、⑥(一通り解く)までで約30分、⑨(カラーカードの切り貼り)までで約50分でした。
私は過去問を何度も解いて問題形式に慣れていたこともあり、ゆっくり解いてこの所要時間でした。
しかし、私も初めて2次試験の過去問を解いたときは80分近くかかったので、本番でこのスピードで解けたのは何度も過去問を演習したからだと思います。
本番では焦って問題を間違えて解き直すといった事態も起こりえます。
安心して当日を迎えるために、しっかり備えておきましょう。
- 初めて過去問を解くときに時間を測る
- 何度も過去問を解く
- カラーカードの扱いに慣れておく
特におすすめなのが、初見の過去問を解くときに時間を測ることです。
2次試験の過去問は何度も解いていると所要時間もどんどん短くなっていきます。
周回して短時間で解けるようになったからと、油断しないよう注意してくださいね。



直前の過去問1回分は解かずにおき、試験直前に解くのもおすすめです!
②新配色カード199aのリニューアルについて
2次試験で使うカラーカードの新配色カード199a


- 価格が税込935円→1,375円に値上げ
- インデックスにCMYKとsRGB値を掲載
- 購入者限定Webコンテンツにアクセスできる
- クリアケースが付属
カラーカードの色の構成内容に変更はないため、旧製品、新製品ともに色彩検定1級2次試験の教材として使うことができます。



私は1級の勉強で旧製品を1つ、新製品を2つの合計3つ使いました。
2次試験では新配色カード199a


今後新製品に移行して行くと思われますが、旧製品と新製品で違いはないので、どちらが配布されてもうろたえずにいきましょう。
ちなみに、試験で配布される新配色カード199aはインデックス部分が抜かれています。
インデックスの情報をあてに問題を解くことはできないので、注意してくださいね。
③カラーカードを貼る枠のサイズについて
2次試験の実技問題でカラーカードを貼る枠のサイズについてもお話しておきます。
枠の横幅は3cm。
新配色カード199aの幅と同サイズです。
縦幅は問題によって異なりますが、1.5cm、2cmなど0.5cm刻みになっています。
いずれも新配色カード199aのドットをガイドにすればピッタリサイズに切れる大きさです。
過去問題集は縮小印刷されているため、実際の枠のサイズとは異なります。


過去問題集はB5サイズです。
ページを開いた状態でB4→A3に拡大コピーすると、本番の枠サイズに近くなりますよ。
④のりの種類について
2次試験で使用するのりの種類はについては、特に指定されていません。
自分の使い慣れているのりを用意しましょう。
私はメイン用のテープのりと、予備用のスティックのりを持っていきました。


テープのりは途中でなくなると困るので、新品を持っていくと安心です。
私はのりを解答用紙側に貼り、そこへカラーカードを貼り付ける形で使用しました。
カラーカードを裏返す一手間が減るので、より効率的に作業できたと思います。
周りの受験者を見た感じでは、テープのりの方が最も多く、次にスティックのりの方が多かったです。



試験では手についたのりを拭く用のお手拭きも配布されました。
⑤PCCS近似値について
2試験では慣用色をPCCSに変換した場合の近似値を答える問題が出題されます。
しかし、PCCS近似値はテキストに載っておらず、自分で新配色カード199a
そのため、どうしても個人差が出てしまいます。



たとえば萌黄は、b10ともv10とも捉えらえますよね。
そこで浮かび上がる不安点が、「自分が割り出した近似値が間違っていたらどうしよう」ということです。
ですが、この点は過剰に不安を思わずとも大丈夫です。
- 近似値は選択式になっている
- 似た値は選択肢に含まれていない
近似値を答える問題は過去問題を見ても、選択式になっているのが慣例です。
また、選択肢はある程度離れた値になっています。
b10とv10など、極めて近しい色が選択肢に並ぶことはありません。



たとえば萌黄なら、lt10とv10などという選択肢で出題されます。
近似値という「値」で覚えず、慣用色の「色」を覚えていればおのずと近似値は導き出せるはずですので、色味をしっかり覚えておきましょう。
⑥自分の回答をメモして持って帰る方法
試験当日、自分の回答をメモして持って帰りたいという方も多いのではないでしょうか。


2次試験は問題用紙と解答用紙が一緒になっているため、問題用紙だけ持って帰ることはできません。
ですが、試験前には問題用紙と解答用紙の縮小版が配布されるため、そちらにメモをして持ち帰ることができます。



以前は新配色カード199aしか持ち帰れなかったため、カラーカードの裏面に解答をメモするのが慣例だったようです。縮小版の配布はありがたいですね!
縮小版に回答をメモしておけば、模範回答が出たときに答え合わせできますし、間違えた箇所を確認することができて便利です。
ぜひお役立てくださいね。
以上が、私が色彩検定1級2次を受験する際に不安に思っていたことです。


2次試験は特殊な出題方法かつ情報が少ないため不安に思うことも多いと思いますが、今までやってきたことに自信を持って挑んでくださいね。
おわりに
色彩検定1級2次試験に関する不安点をまとめて解説しました。
- カラーカードは一通り問題を解いてから貼ると効率的
- 新配色カード199aは新旧どちらを使っても問題ない
- カラーカードを貼る枠は新配色カード199aと同じ幅
- のりは使い慣れたものを用意しよう
- PCCS近似値は選択式かつ似た値は選択肢に含まれない
- 縮小版の問題解答用紙に答えをメモできる
2次試験の実技問題はなかなか曲者ですが、しっかりと対策をして不安を解消しておけば、安心して臨めるでしょう。
本記事の情報が、これから受験するみなさんの安心材料になれば幸いです。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
みなさんの健闘をお祈りしています!